【黄色い相棒】

今日もワカはノーチェに遅刻することからはじまった。
「遅刻しましたぁぁっ!すみませーん!!」
遅刻遅刻といっても、たいして遅刻とも言えないようにも思える。(5分遅れだし)
「わかったからワカは向こうの方!オーナー、悪いけどこっちのお客様のお相手をしてさしあげて頂戴な」
「はい姉様。あ、ワカさん、遅刻の分働いてくださいよ〜?」
「あいあいさー!(汗)」
今日もナイトクラブノーチェは大盛況。 最近になってリピーターも増え、経営はウナギ登りといった所だ。

最近になって気付いたことがある…。
それは客の中になぜかいつもいるレイマー、茶色いハンタースーツの似合う奴だ。
彼は変わっている、周りの人間に質問ばかりしているようだ。
なにかの情報集めか?まあそれが妥当だろうと思う。
「おい君ぃ、そこのデカい君!」
む、、気にしていることを、、、、ってきき覚えのある声だなぁ。
「はいはい、なんでしょ、、ってギゼルさん!?」
「やぁひさしぶりだねキミィ」
前回(?)の依頼人、例の武器マニアの亭主だ。
前回、彼はオーナーのラフォイエやらフリーズトラップなどの巻き添えになり入院していたはずだった。
「もう退院ですか?」
「ああ、だから友人に会いにきたんだ。例の事故のせいで入院してた頃、見舞いにきてくれてなぁ」
あ、事故ってことになってるのか、あぶないあぶない。
「そこでねぇ、ここの店の事話したらな、依頼したいんだと、、」
「おお!それはそれは!で、本人はどこに?」
「ああ、おーいガイツ君!こっちだ」
「え゛!?あのひと!?」
ギゼルさんが手を振っている相手は、茶色いハンタースーツの彼だった。

とりあえず受け付けにて
「………………」
姉様とにらめっこ。
「………………」
さっさとしゃべらんかガイツとやら!!
「………………」
その顔からして無口なのは見れば分かるが、それなら君はここに何をしにきたんだ!?ええ!?
「ガイツ君、キミから話さないとホラ」
ナーイスフォロー!!ギゼルさん!これ以上の沈黙は飽きますからね。
「森、、相棒、、イル、、」
!?
姉様と私は驚きました、何かこの人、、、、、
カタコトにナッテマスケド!?
「ああ、ガイツ君はアメリカシップの人なんだよ」
早い話日本語がうまくしゃべれないわけだ、、
「イエス」
「ええとそれじゃあガイツさん、日本語の意味はわかるかしら?」
「ハイ、、ワカリ」
ワカルだろっ!ビシッ
「じゃあ答えて頂戴な、森で仲間がいる?」
「イエス」
「その仲間の所まで守って欲しい?」
「ノウ、、探ス」
「森で仲間を探して欲しい?」

なんだかんだでガイツさんの依頼は森にいるはずの相棒をさがして欲しいんだという。
というわけでここは森。
結局、この依頼は遅刻してきて手があいていた私と、仕事を終わらせて帰ってきた(依頼聞いてた時)トモ、
そして、、、、、、、、、、
「よしキミたちぃ!私に任せたまえよー!」
そこには何故かギゼルさんがいた。
「なんでこいつがいるんだ?」
「依頼がかぶったからついでにってさ」
「ついでって、、、、」
言うなトモよ、わかってる。
「ギゼル、、平気カ?」
「なんのなんの!」
突撃しないでくれよぉ、頼むから(前回参照)

「忘れてたけど、その相棒の顔とか名前は?」
「ふむ、俺もそれが気になってたんだ」
エリア2までの道は楽勝だった。
私とトモが強いこともあるかもしれないが、ガイツの援護をうけたギゼルも、危なっかしいところがあるが
うまく戦っているようだった。
「そういえば私も聞いとらんぞガイツ君」
「、、、、、、ラッピー、、」
「は?いまなんと?」
「ラッピーデス」
えーーーーーーーーーー!?

ある日ガイツは森へ冒険にいきました。
クマさんやワンコを倒して進んでいたとき、遠くから声がしたそうな。
「たすけて〜!」
ガイツは走った。
日本語は一応理解出来るので、ガイツには声の主が助けをよんでいることがわかったのです。
声の先にはオサルさんや大きい袋の中からでてくる妖精さん達に囲まれたラッピィがおりました。
その光景はまさにマトリッOス!!
ガイツはオサルさんをぶっ刺し、妖精さん達を残らず撃ち落とし、ラッピーを助けたのでした。

「ふむふむ、じゃそのラッピーを探せとな、、、」
「なるほどな、じゃあはりきって、、、」
「、、、、、、、、、いや無理だろワカ」
「わかってるよトモ、失敗すると思う。でもここでヤダッて言ったら、、」
「言ったら?」
「かっこわるい!!」
トモは心の中で思った。
「この中でマトモなのは俺だけか、、、」

ゆっくりとしたペースで進んでいく4人。しかし、トモは大事な事に気づいた。
そういやなんでラッピーが人間の言葉を話せるんだ、、?
そのとき、トモは感づいた。
「なあ、もしかしてそのラッピー、、、」
「たすけてくれえーー!!」
ちょうどいいタイミングで叫び声が聞こえた。
「、、、、!!ジェニック!?」
「ええっ!?ジェニック!?!?」
名前らしい。
ガイツは突然走り出した。もうすでに見えなくなっております。
「ガイツ君、ま、待っておくれ〜!!」
「早すぎるよ!」
「いや、お前ら気づけよ、あれ絶対ラッピーじゃ、、、」
「いま助けに行くよラッピー!!(ワカ&ギゼル)」
「、、、、もうドウデモイイカ、、(哀)」

「オオオオオォォッ!イマタスケルヨ、アイヴォー!!」
ガイツさんがジェニック(ラッピー)を救うべく、わんちゃんの群れに向かって飛びこんだー!
おおっと!そこへ、ブルー・オ・サルが乱入だーー!!(ヒルデブルー)
リングをくぐったその姿は青い!さっそく繰り出した技は、、、
なんと、、!ガイツも一瞬にして凍らせるこの技は!!!
ブレスだーー!まさにブルーマウンテンの名にふさわしい!!
そこへすかさずウルフ達が攻めよってくる!ガイツは生き残れるのかっ!!?
「いや、はやく助けないとヤバくないか?」
ハッつい自分の実況に酔ってしまった!
「ふむ!いくぞトモ!」
「ヒルデブルーなんて珍しいな、、」
「なにをしてるトモ!ガイツが粉々になる前に助けないとっ!」
「あ、ああ、ちょっとな、、すまんすまん」
トモとワカは剣をかまえ、地面を蹴った。
「いざ!コンビネーションアターック!」
「真面目にやってんのか、、それとも、、」
トモはため息をつきながらエネミー達に向かって走っていった。
すでに虫の息の彼とその相棒ジェニックの為に。

「オォッ!ジェ〜ニィック!!」ガシィッ
「ぎゃああく苦しいいいいっやめてくれ〜!」
ガイツは、今まで全然見せなかった素晴らしい笑顔で、黄色い相棒を抱き締めていた。
「なあ、ちょっと相棒を見せてくれないか、ミスターガイツ」
「オウケイ!」スッ
快くかしてくれた相棒を見て、トモは確信を得た。
「あ〜やっぱりな、、、」
「どうしたトモ?ジェニックに何かあったか?」
「いや、ナニモナイヨ」
「ふ〜ん、あれ?そういやギゼルさんは?」
「アソコ、イルヨー」
そう言うガイツの指さした方向にはチェインソードを構えたギゼルがいた。
その刃先はすでに赤く染まっている。
「あ〜もしかして重なってた依頼ってそれですか?」
「ハハハハ!そうそうこいつを探してたんだよー!」
その手にはヒルデブルーの「*%!?(><」やら「!@?"%」が入ったビニール袋があった。
さすがにこれにはワカも引いてしまう。
「まさか、、それプレゼントする気ですか?」
「ハハハハ、まさか!そんなワケないだろう?」
「そうですよねぇ〜アハハハハ」
「冬はナベにきまっとるわい」
「って食うのかよ!?!?(一同)」

そんなこんなで依頼終了後、ワカとトモは雑談していた。
「なあワカ、最近まともな依頼がこないと思わんか?」
「ん〜?そう?私としてはまずまずな、、、」
「そうか、、、」
「ああそういえばトモ、疑問があるんだよ」
「ん?なんだ?」
「あのラッピー、なんで人間の言葉話せたんだろう?」
「、、、、もういっかい読み返せバカ」

ちょうどそのとき、ギゼルとガイツは、ゴリブルー&ラッピー(?)の密猟容疑で追われていた。
「お前は正式なハンターでもないのかー!?」
「も、もうしないから許してくれ〜!!」
「貴様は自分がしたことをわかっているのかー!?」
「ジェニック ハ ワタシノ アイヴォー ナンデス!!」
そしてジェニック(?)は思った。
「出るに出れんなあ、、」


<END>

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